お客さまの課題
・既存システムでは網羅できない勤怠情報はすべて手作業による計算負担やミスの発生。
・1人1人の給与計算をアナログな方法で実施し担当への業務集中。
導入したもの
TeamSpirit
効果
・タイムカードを使用しないことにより勤怠管理の業務が大幅に向上。
・給与計算の時間が短縮され、ミスが減少した。
・業務の透明性が高まり、従業員の働き方も改善された。
貴社の事業内容について教えてください
株式会社葛飾冷機センターは、東京都足立区に本社を置き、全国11拠点で冷蔵・冷凍ショーケースのレンタル事業を手がけられています。同社では人事労務管理や勤怠管理の効率化を図るためTeamSpiritを導入しました。導入のきっかけや、今後の運用についてなどを代表取締役社長の新井さま、取締役副社長の野原さまにお話をお伺いしました。
弊社は主にスーパーマーケットに対して、レンタル冷蔵ショーケースおよび冷凍ショーケースの提供を行っております。またイベント会社や展示会向けにも注力しており、厨房機器のレンタルサービスも展開しています。事業の規模は全国に広がっており、日本全国どこでも対応可能です。約1万6000点の機器を保有しており、種類としては約150種類、1種類あたり最大3000台の在庫を揃えております。この規模は特にピーク時の需要に対応するためのものであり、大手スーパーマーケットなどのニーズに応えるための強みとなっています。
TeamSpirit導入前のバックオフィスにおける課題はなんでしたか?
野原さま:
従来の勤怠管理方法に限界を感じたのが大きな理由です。
もともとは、タイムカードを使用していました。それをタイムカードからウェブ上で確認できる無料の勤怠管理システムに変更しましたが、このシステムでは打刻時間と退社時間しか記録できませんでした。そのため、細かい計算は全て手作業で行っていました。また各拠点では従来通りタイムカードを使用し、そのデータを集計して本社に郵送してもらっていました。データを受け取った後、デジタル化して一覧にし、1人1人の給与を手作業で計算しており、このようなアナログな方法では、計算ミスが発生しやすく、非常に多くの時間と労力を要していました。
その中で、なぜデジタル化が必要だったのでしょうか?
新井さま:
給与計算の一連のプロセスの属人化を防ぐためにデジタル化が必要でした。従来のやり方では業務の手順やノウハウが残されておらず、特定の社員がいなくなると業務が滞るリスクが高かったからです。
TeamSpiritを選択した理由はなんでしょうか?
野原さま:
様々なシステムを検討しましたが、最終的にTeamSpiritを選んだ決め手は、その高い拡張性と一元管理ができる点です。例えば、将来的に他のシステムを導入する必要が出てきた場合でも、TeamSpiritなら1つのプラットフォームで対応できるため、複数のシステムにログインし直す手間が省けます。従業員にとっても負担が少ない点が非常に大きなメリットです。
TeamSpirit導入後、どのような変化がありましたか?
野原さま:
TeamSpirit導入後、勤怠管理の効率が大幅に向上しました。特に給与計算の時間が短縮され、ミスも減少しました。またシステムの導入により、業務の透明性が高まり従業員の働き方も改善されました。今後はさらにシステムの利用範囲を拡大し、他の業務もデジタル化していく予定です。
売上を上げるためのシステムには投資しやすいかもしれませんが、バックオフィスのシステムにも投資する意義について教えていただけますか?
新井さま:
1番の理由は少数精鋭で企業を運営しておりリソースが限られていることです。
そのためシステムを導入することで、社員の不要な負荷を減らすことが重要でした。例えば、電話で『有給はいつですか?』とか『有給は何日残っていますか?』という問い合わせも、従業員自身がシステムで確認できるようになれば、バックオフィス側の社員だけでなく他の従業員もみんなハッピーになります。バックオフィス側のシステムを導入することで、結果的に作業負荷が軽減され、新しい取り組みにもっと力を注げるようになります。特に中小企業では人材確保と人件費の管理が重要な課題です。現在の人員で業務を効率化するためには、様々なシステムを活用することが有効だと思います。
従業員の方に効率よく働いてもらうためのバックオフィス効率化ということでしょうか?
新井さま:
そうです、常日頃から『これができたらもっと楽になる』とか『これを考えてみたい』と思っている社員はいますが、忙しさのためにそれができないことが多いです。しかし、システムを導入して手作業が減り時間が空くことで、そのような企画を実行に移す時間が増えます。そうしたアイデアは、その部署にいる人でなければ生まれないものですので、システム導入によって得られる時間を有効に活用してもらいたいと思っています。
システム導入後、具体的には業務の削減効果はどれくらいありましたか?
野原さま:
TeamSpiritを導入する前の作業量を10とした場合、導入後はその作業量が7程度となり、約3割の作業量削減が実現しました。さらに今後も効率化が進むことで、より高い効果が期待できます。
具体的には以前は管理業務を行う3名の他にその前段階の作業を行うためにさらに3名が必要でした。ですが、現在ではシステムを活用することでこれらの作業が効率化され、合計6名の作業が大幅に削減されました。結果として半数の3名で十分に対応できるようになりました。
新井さま:
現場の従業員にとっても申請や休暇確認が容易になり、個々の作業時間が短縮されたと感じています。例えば、各作業が5分短縮された場合でも、100人も従業員がいると大きな時間節約となります。
また有給休暇の申請が紙からデジタルに移行したことで、申請プロセスが迅速化され、従業員も承認を待つ必要がなくなりました。上長にとっても部下の休暇管理が容易になり、管理監督の意識が高まりました。以前は総務部門にのみ申請が行われていたため、上長が部下の休暇状況を把握することが難しかったのですが、現在は上長自身が直接確認できるようになり、部下の状況をより適切に管理できるようになりました。
最後にDX化やシステム導入を考えている企業さまへアドバイスをお願いします
新井さま:
さっきもお伝えしたのと重複するような形になるんですけども、社長自身はあまり分からないかもしれませんが、現場で作業している方達にとっては実は大きな負荷がかかっている業務があるんです。これまで経験を積んだ方が素早く対応できることもありますが、システムを導入することで、その方たちが思っていた以上の時間を確保することができます。これは新たなビジネスチャンスや成長の機会を生む可能性があるので、作業の効率化を図るためにシステム化を進めることは非常に良いことだと思います。
野原さま:
システム導入を検討する際は、拡張性や一貫性を持ったソリューションを選ぶことをお勧めします。現在は勤怠管理のみの利用ですが、将来的には様々な機能を使用する可能性があります。その際にシステム毎にログインし直すのではなく一つのシステムで多機能を持っている方が効率的です。
りそなデジタルハブより一言
今回、葛飾冷機センターさまでは勤怠管理から給与計算ソフトへの連携までの事務効率化だけでなく、拡張性も加味した上でTeamspiritを選定いただきました。今後も葛飾冷機センターさまの成功へのお役立ちができるように引き続きご提案をさせていただければと考えております。
取材日:2024年7月6日
※記載の部署名は、取材時の名称です。